くもり

ゆったそばから0時過ぎてもた。
近所で家の建て替えをしてるんですが、何台もの重機と何人もの職人さんによって2日かけて家一軒が取り壊されていくのを横目に、3月11日にあっという間の勢いでみるみる津波に流されていった家々のことを思わずにはいられませんでした。
とるものもとりあえず高台に逃げたあとに原発事故のせいで住んでいた場所に未だに立ち入ることすら出来ていないご夫婦が、テレビ局のカメラに映った町の惨状を見ながら「夢のようだ」と呟いていた。「悪夢のようだ」ではなく「夢」という言葉を選んだあたりに、想像を絶する状況を信じたくない思いと長年過ごしてきた場所を言葉のアヤでさえ悪いもの扱いしたくない、という強い愛着を勝手にみた気持ちになった。