よんだよんだ

司馬遼太郎全集 (6) 燃えよ剣

司馬遼太郎全集 (6) 燃えよ剣

近所の図書館には全集しかありませんでした。「燃えよ剣」が収録されています。


最初の頃は斬ってるかヤッてるかでどうしようかと思ったけど、お雪さんとの別れのシーンではことごとく泣かされたよ。辞世の句の「東(あずま)の君」ってのもお雪のことなんじゃね?とか思ってWikipedia読みながらもグッときた。


司馬テンテイのお話はじめて読んだんだけども、他のでも「筆者は〜」「筆者は〜」て中の人がちょくちょくお顔を出されるのかしら。けっこうな頻度なので、新鮮で面白かったです。


新撰組とその周辺の物語には史実ながら何とも華がありますね。ぐぐっと興味をひかれました。他のお話も読まねばなるまいよ!

鬼平犯科帳

鬼平犯科帳

兇剣―鬼平犯科帳

兇剣―鬼平犯科帳

へいぞうカッコイイ!へいさま!へいさま!


鬼平といえばアタシなんかはテレビで知ったクチでして、中村吉右衛門の渋い笑顔とジプシーキングスのエンディングテーマにズギャンとやられたもんでした。とは言え熱心な視聴者というわけでもなく運よく見れれば見るていど。原作もそのうち読みたいな〜なんて考えはじめてから何年も経って、その間ず〜っと勘違いしてたんですが、コレ原作って司馬遼太郎テンテイじゃあないのね?!いや〜びっくりしたびっくりした。図書館で必死に【さ行】の棚探してもないはずだわ。自力探索は諦めて検索機で「おにへいはんかちょう」って打ったら一発変換されてさすがぁなんてニヤニヤしながら検索結果みたら、池波正太郎…?…誰?てなもんですよ。無知って怖いわ。なのでお詫びに剣客商売も借りてきました。今読んでる。面白い。


捕物譚だけにバッタバタ人が死にますね…。燃えよ剣読んだときも思ったけど神様アタシをこの平成の世に生まれさしていただいてほんとうにありがとうございます。お話だから多少小綺麗に書かれてるけど実際はどえらい物騒な世の中だったんでしょうね。なんとも割り切れない結末で終わるお話も少なくないです。「血頭の丹兵衛」と「老盗の夢」なんてもうさぁ…せつないわ。


岸井佐馬之助と長谷川平蔵、幼なじみ二人の友情が何ともかわいらしい。てゆーか佐馬之助が四十男のくせしてちょう純情なの。妻子を持たず剣の道に生きるとかゆって実は何十年も初恋を引きずってたり、幼い頃の恩人を今も大切に思ってたり、商売女を買うのを真っ赤になって断ったり。そんな佐馬之助の意地らしさとは裏腹に、初恋の女性は盗賊の一味で捕まっちゃうし、恩人は盗賊になってて殺されちゃうし、かなりせつないかんじなわけ。平蔵はそのすべてを知った上で、放っておいたりあえて隠したり時にはからかってみたり。…こ、これは…!今のところ「平蔵×佐馬」で検索はしてません。しかし時間の問題である、ということをここに記しておきましょう。


葵小僧がけっこう好きだったんですけれども、ドラマで演じたのが島木譲二だと知ってかなり、かなりがっかり。原作のブサイクでやることが芝居じみてる、という設定からすればよほど妥当なキャスティングなんでしょうけども、なんか、なんかがっかり。