ラーメンズ@道新ホール

ラーメンズ第14回公演「Study」


パンフの紙が高そうだ…(第一印象)
DVD観まくりでその自覚はなかったけど、生ラーメンズ2回目。だけど席が遠いので実感は薄い。前回は番外公演だったからか初めての土地(旭川)だったからか、多少くだけた雰囲気だったけど、本公演という事もあって”遊び”の部分は少なく、きっちりとコント職人の仕事をしている、という印象だった。


例によって正式なコント名はわからないので、適当に。

  1. 「家電屋」(小林:客×片桐:バイト)
  2. 「ほこさきさん」(小林:ほこさきさん×片桐:言い逃れをする男)
  3. 「Q&A」(小林:Qする男×片桐:Aする男)
  4. 「サイエンスくん」(小林:助手×片桐:サイエンスくん)
  5. 「ニッポなんとか」
  6. 「いろいろマン」(小林:相談員×片桐:いろいろマン)
  7. 「金部」(小林:副部長×片桐:部長)


「Study」というお題目に恥じない、練りに練られたコントばかり。
1.と2.で小林の話芸が冴える。この人にインチキ宗教なんて立ち上げられでもしたら、皆コロリと騙されるんじゃないだろうか。物凄い詭弁と着眼点だと思う。嘘手品を披露して華麗にお辞儀して去っていくところの身のこなし方は、芸人にあるまじきウツクシサ!ああ〜胡散臭い。(褒め言葉です)


一方、3.と6.は片桐の魅力満載。3.では陰アナから繰り出される小林の「Q」に翻弄されながらアグレッシブに「A」を返す片桐の汗が眩しいっス!ただ6.のボケッぷりは物足りなさを感じたなぁ。ラーメンズのボケ役は、コント中に「宇宙みたい」という台詞で評されるくらいボケの放物線がどこに向かっているのか全く読めないキャラが多いが、この場合「色のStudy」という要素が”制約”になっていまいちネタが広がらなかった…ような。期待しすぎか?ソレとコレとは関係ないか?…確かに。宇多田ヒカルもそう言ってる。*1


5.は幕間明けの照明がついた時に小林の髪型に片桐がどういうリアクションを取るかがキモ?あと小林の打ちひしがれた時の可愛っぷり。なんだよ〜もう〜アレ〜〜!(喜んでます)ラーメンズらしい言葉遊びで安心して楽しめる。


4.と7.はまさに「Study」!よくよく聞けば多分そんな難しい事は言ってないんだろけど、煙にまくような勢いでワサワサと理系トリビア(?)が飛び出す。4.はブラック寄りに流れつつ、結果感動ネタに持ち込むあたりはウマいね!7.で『作戦名・勇気』の名の元に片桐が店頭に置いてある商品を(パントマイムで)パクって来るくだりがあるんだけど、やけに重そうにVAIOを運んできた彼に小林が冷静に「VAIOはそんなに重くないよ?」と。更に「お前コンピューターわかんねーもんな」としみじみと素でからかわれ、苦笑いの片桐。


こういう”小林の片桐虐め”的構図を見るたびに思うんだけど、この二人の場合家族(親子?兄弟?)がふざけ合ってるふうにしか見えなくて、そこがとっても安心して観ていられる要因のひとつです。もういつまでも観ていたい。「莫迦だけど憎めない奴」と「頭が上がらないけど信頼してる奴」が中学生みたいなネタでふざけ合ってる構図。ココでどっちかがマジで優位に立ったり卑屈になったりすると、お客はヒいちゃうからね。その辺の匙加減がウマいってゆうか、多分きっと演出抜きで仲が良いんだと思うなぁ。


今回はアタシの大好物な小林”イノセントぼけ”賢太郎が見れなくてちょっと残念だったけど、部分的にはその片鱗が見られたコントもあったんで、満足です♪4.で片桐の指先を一心不乱にいつまでも目線で追い回す小林、とか。


EDトークでは「アンケートの他にヤラシイ事を書いて下さい」とかって、やっぱり中学生男子な二人なのでした。片桐きゅんは「税抜」を「ゼイバツ」って言ってました。…間違ってるよね?アンケートで激しく突っ込んじゃったけど。