今すぐ君を抱きしめたい!

氣志團現象最終章“THE LAST SONG”in東京ドーム
氣志團

東芝EMI 2005-02-23


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それぞれ2時間もあるDVD2枚組。二日かけてやっと観ました。
2004-10-23の札幌GIGに行ってきたあとのコメント(id:mou-mou:20041026#1098776497)読んでもわかるように、はっきりゆってココ最近アタシの氣志團熱は落ちておりましたよ。それはもう確実に。です、が!イヤァ〜感動した。このDVD観て良かった。


札幌GIGで何ががっかりだったかって、氣志團ちゃんのGIGを心底楽しめなかった自分が、だったんですよ。広い広い真駒内アイスアリーナのスタンド席で、豆粒みたいな光ちゃんみても全く現実感湧かなくて満足出来なかったし、客席に充満する熱気にあてられるという事もなくテンションが上がらないまま、ただ「GIGを見に」行って帰って来たってだけだったんです。もう自分は氣志團を楽しめなくなってしまったのかもしれないなぁ、なんて淋しい気持ちになりました。
アタシはそんな昔からのファンでも何でもないんだけど、やっぱり強烈に覚えてるんですよ。キャパ300とかの、今から考えたら小さい小さいライブハウスでの、熱気と歓声と興奮と、それに応える氣志團ちゃん達の汗の粒とか、人波に押されて右に左に倒れそうになりながら一生懸命踊った事とか、朦朧とした状態でずーーーっとワン・ツー・セブンやってたときの精一杯挙げてた腕の痛みとか、物凄い鮮明に覚えてるんです。
昔は良かった、ってヤツですよ。知ったかぶりの年寄りの感傷です。氣志團ちゃんだって表現者である以上、どんどんとステップを上がっていくもんだし、それが数年前には想定してなかったような出来事であっても、時代が彼等を持ち上げるんならソレに乗らないセロニーさんじゃないと思います。それを引き止めたり、非難するのは筋違いってなもんで、ついていけない人間はその場から去ればいいだけのお話。だから当然アタシもそうするべきだと思いました。でもねぇ実際出来ないですよ、そんなもん。だってすっげぇ好きなんだもの。そう簡単に捨てられるもんじゃないです。いつかまた、あのときのような感情や衝動が自分の中に湧いて出てくるんじゃないのか、我を忘れて楽しめる瞬間がまた訪れるんじゃないのか、てゆう自分への期待がなかなか捨てきれない。だってあの時も自分だったんですからね。同じ人間なんですから同じように感じるはずなんですよ。でもココ最近はめっきりとんと感動出来ず…やっぱりもう駄目なんか、と。もう愛は薄れてしまったのか、と。がっかりしていたトコに、このDVD観て、感動出来て、やぁ〜良かった良かったと一安心しました。


物凄く当たり前のことを言いますけれども、氣志團ちゃんのGIGは昔とは変わりました、確かに。それは当然で、ライブハウスみたいな小さいハコとホール、ドームってゆう大きいハコで同じ事が出来る訳がない。ライブハウスなら拾ってもらえる細かい言動なんて、ホールでは伝わらない。細かいのが通用しないんなら、デカイことをやらないと。なら仕掛けが必要だ、そのためには色々と準備しないと。とにかく来てくれたお客さんを楽しませないと!…そうやって出来上がった大掛かりな、お客さんを楽しませるためのデカイ仕掛けは、そのデカさ故に融通が利かない、っちゅう欠点もあるんですよね。決まった事しか出来ない。ライブハウスでのGIGで楽曲以外の面白い部分て、殆ど團長の”思いつき””アドリブ”に頼る部分が大きかったですから、そのへんの「予定調和」な雰囲気に、アタシはギャップを感じてしまったんですよ。まず、そんな風にして楽曲以外の部分が変わってしまった。で、そのライブハウス用からホール用へと見せ方・楽しませ方が移行していってる段階で、おかずの部分に力入れ過ぎるあまり、本来の楽曲での楽しみを結果削いでしまっているような時期もあったように思います。でもまぁそれはしょうがない話で、氣志團の見せ方は氣志團にしかわからない、どこかの真似はしようがない、つうかそこを真似したら氣志團じゃないんですから、自分らで試行錯誤しながら突き進むしかないんです。*1團長のサービス精神があまりにも過多すぎた、嬉しい弊害だと受け止めるしかないんですよね。だけど、そんな風にわかったような事を言いつつも、やっぱり観客として楽しめないGIGには行きたくなくなっちゃうわけで。アタシの友達はその移行期に行くのやめちゃいました。でもアタシは諦められなくて、微妙な気持ちのまんまGIGに行き続けてました。その度やっぱり楽しめなくて、ノれなくて、きっとアタシの周りの席に居た人は「ノリ悪っ」って気分害してたと思いますよ。
その微妙な移行期での観客の戸惑いに、誰よりも早く気付いてるのは他でもない氣志團ちゃんな訳で、凄い凄い悩んで学んで頑張ってくれたんだと思うんですよ。その集大成がこのDVD2枚に詰め込まれてたんです。確かにやってる事は札幌GIGと似た感じですから、新鮮な驚き部分はなかったですけれども、編集の妙とかに騙されてるだけかもしれないですけれども、ランマの不在を逆手に取った演出に踊らされてるだけかもしれないですけれども、それでもアタシは感動しましたですよ。具体的に何がどう、ってのはないです。全体的に、満遍なく、ガボーンと感動いたしました。穿った見方とか、昔がどうとか、どうでもいいじゃん!と。今を見ろ、今アタシ達に見えている氣志團ちゃんだけを見ろ、と。その場所で力の限りアタシ達を楽しませてくれようとしている、あの人達がそこに居て、それだけが全てじゃないのか、と。言い聞かせられたような気分です。まぁ…クサイ事連発してますけれども、昔の自分に、ですね。
再確認!アタシはやっぱり氣志團ちゃんが好きですよ。何やったって気になっちゃうし、追いかけたいし、これからもGIGに行きたいです。行きますよ。だから北海道来てよね〜観光とかプロモーションとかじゃなく、GIGしに来てよね〜氣志團ちゃん!…とその愉快な仲間達!!


(以下ネタバレにて隠します)
(何故かラーメンズのネタバレもあったりして)



…と、ウマいこと締めたつもりでも、所詮己の業からは逃れられません。
始終満面の笑みでDVDを眺めているアタシの目が常に光ちゃんを追っている事は言わずもがななんですが、デリキスの「跪きチッス☆」&127の「背後からチッス☆」で、その笑みが蕩けるようなソレに変わった事を、ココにご報告しておきます。
病んでるわ〜。題名の抱きしめたい「君」つうのは、当然アタシの事ですよ。だって物凄く可哀想でしょう?脳が。


あと可哀想ついでにもっと言うと、そこの演出を打ち合わせする二人を想像すると、かなり笑えるわけ。デリキスなら「お前しゃがむだろ、で上向いたら、するから」…みたいな?127なら「まず左肩に手を回せ。したら俺右向くわ」…みたいな?みたいなみたいな!うわー、もんのっっそ楽しい。
それゆうたら「アリス」のヒデとレイコのチッスシーン*2の稽古風景なんかも妄想し甲斐あるよなー。「違う。もっとためて寄ってきて。そうしないとやらしくならないから」…みたいな?みたいなみたいな!うわー、ホントおかしい、アタシの脳!!

*1:パクリまくりすてぃの氣志團ですけれども、パクった後の料理の仕方は絶対彼らにしか出来ないものなんで、そういう意味では「真似」ではない、とアタシは思っています

*2:ハイそこ油断しない!今唐突にラーメンズのネタバレに話が飛びましたよ