村上春樹「ノルウェイの森」

”普段読みつけない恋愛小説を読んでみよう”キャンペーン実施中につき、かなり昔のベストセラーに挑んでみた訳ですが。


つ、ツマンネェ〜〜〜〜〜!(悶)


兎に角読み進めるのに苦労しました。それでもそれなりに色々な出来事が起こって行くので、なんとか頑張ってみたんですよ。この絶望的な物語の終焉を見届けようと。果たしてコノ主人公の着地する先には何があるのかと。


びっくりしました。
ナニもなかったんです。
ナニも。


…出たよ。先日からクドクドと書いている「オチなし」の世界ですよ。まぁ確かに?人生にはオチなんて、ないですよ。何処から来て、何処へ行くのか。それが我々暇な人類がよく考えてみたりする命題な訳です。んなモンに答えなんて、オチなんて、ねぇんです。


しかしぃ、だ。これは物語なんです、架空の世界なんです。ソコにくらいは答えがあっていーんじゃねぇのか、と。突拍子もないエピソードも、有り得ない展開も、オチがある事が前提で、初めて許せるモノなんじゃねぇのか、と。


それにぃ、だ。周りを取り巻く現実の世界はこんなにも厳しい、こんなにも切ない、こんなにも暗い、こんなにもどうしようもない。そんな事はわかってるんですよ。わざわざソコだけを切り取って痛々しく広げて見せてくれなくても、重々わかってるんです。敢えて架空の世界でぱったぱたと人死なせたり、人狂わせたり、無味乾燥なセックスを見せたりしなくても、いいじゃないですか。なにもハッピーエンドにしろって事じゃあないんですよ。そういう事ではなく、「で、ナニ?」って。


つまらない、非常につまらない物語でした。悲しくもない、心ひとつ動かない、なんの意味もない時間を過ごしました。怒ってるんじゃないんです、情けないだけ。なんでこれがベストセラーなんだ。


読む人の数だけ感想があり、其々に思うことはあるんでしょう。
フラフラと電脳世界を巡ってみたら「最初に読んだ時は何も感じなかったが、10年後に何気なく読んで見たらエライ感動した」っつう意見もあったんで。ココで投げずに居よう、とは思いましたけども。20年後に号泣しながらコレ読んでる自分を想像してみるのも案外楽しいかもしれない。一粒で二度美味しいかんじで。実は「ダンス・ダンス・ダンス」も一緒に買っちゃってて今もの凄く憂鬱だったりするんですが、まだまだ他に読むものはあるのでそっちはまぁ忘れた頃にでも。


しかしそれよりも憂鬱なのは、好意的な感想より否定的な感想を書く時の方がべらぼうに字数が多いって事だ。屈折してるなぁ。