森博嗣「すべてがFになる」

タイトルだけはきいた事がある有名な作品だけあって非常に面白かった。ただコレが発表になった時にすぐ読んでいたら、フラストレーションを感じずに読み進められたかは疑問。


なんだい、このコンピューター関連の話題の濃さは。マニアックすぎておそらく数年前のアタシには全く理解出来なかっただろう。今でさえ”なんとなくわかったふり”が出来る程度だから、「チャット」とか言われてもさっぱりだったろうし、そもそも受話器もないのにパソコンで電話が出来るってどういうこと?だったろうな。だから最後の「すべてがFになる」暗号解読のくだりは、無論読み飛ばしましたよ。そういうもんなんだ、ということさえわかれば用ないんじゃい、そんな説明。こういう読み方って間違ってますか。でもコレ読んだ人のうちソコの意味を本当に理解してるのって半分程度だと思うけど。


で、何がいいたいのかというと、肝心の謎解き部分を読み飛ばしたとしても面白いと思える良い作品でした、というお話。


アタシの読書基準として「デビュー作が面白ければ大概その後もおつきあい出来る」っつうのがあるんだけども、その定義からいくとこの人はアタシにとって”当たり”だった。ブームに乗り遅れたせいで読むべき作品は膨大にあるようなので、これからのんびり収集していこうと思う。


森博嗣の浮遊工作室*1

*1:もの凄く見辛いサイト…情報量が膨大すぎる。